ひとり旅 三江線乗車と大浜海岸 Part2
今日の旅の目的は、三江線の乗車の他にもう一つある。それは、益田市の大浜漁港を訪れることだ。
大浜は、益田市の東に位置するありふれた漁村。観光地でも何でもない。ではなぜここに行くのか?それは、かつて、この大浜漁港で「男はつらいよ」のロケが行われたからである。
大浜が登場するのは、「男はつらいよ 第13作 寅次郎恋やつれ」。この映画の前半では、寅さんが温泉津温泉から益田、津和野と旅をする情景が描かれる。その途中で立ち寄った大浜漁港の「大日霊(おおひるめ)神社」で、寅さんは傘を売るシーンがあるが、以前からこの場所がどこなのかが気になっていた。
手掛かりは、映画に出てくる「大浜海岸」と書かれたのぼり。検索して、この場所が益田市東部の大浜漁港であることを突き止めた。
大浜の最寄駅は、益田から松江方面に二つ戻った「鎌手」駅。下車したのは私と地元のおばさんの二人。大浜までは徒歩で移動する。国道をしばらく歩くと、海岸へ下る道が分岐する。その道を下り、大浜漁港に到着。海岸に突き出たこんもりとした丘の上に神社はある。
境内はひっそりとしていて、ここでロケが行われたとは思えない。お参りをしてロケの現場を確認した後、益田の隣駅になる石見津田駅に向け、再び歩き始めた。